普段の生活に取り入れるとQOLが間違いなく向上するロボット掃除機。我が家も昔からブラーバ、ルーロミニを取り入れて少しでも家事が楽になるように活用してきた。
そんな中、SwitchBotが日本の家庭向けの小さなロボット掃除機を販売したので、これは良いと思い購入してみた。
Youtubeやら他のBlog記事を見ているとSwichBot社はレビュー用に製品を配りまくっているようで、絶賛記事が多い。
私は実際に自費で購入しているので忖度なしのレビューをしたいと思う。
SwitchBot K10+
正直、SwitchBot K10+の詳細についてはSwichBot社が提供しているBlogの各レビュー記事を見て欲しい所ではあるが、一応お伝えしておくとSwitchBot K10+の一番のポイントは筐体の小ささである。
SwitchBotは中国の深セン発祥のメーカーだが、なんでも日本の小さな居住環境のために日本向けに使いやすさを追求してくれたらしい。ありがてぇ・・・
確かにルンバや今はやりのRoborock等のロボット掃除機は一軒家ならまだしも賃貸には大きすぎて不向き。そもそも我が家では設置する場所が無いので小さいロボット掃除機は本当にありがたい。
ちなみに、日本メーカーでもPanasonicのルーロミニや日立のミニマル等小さなロボット掃除機はあるが、いかんせんスペックが2世代前。こういう最新型(とはいえ機能的には最新のモリモリスペックには劣るが)のロボット掃除機で小さなモデルが出てくるのはうれしいポイント。
スペック
項目 | 仕様 |
---|---|
掃除機本体 | 直径24.8cm、高さ9.2cm、重量:約2.31kg |
自動ゴミ収集ベース | 横幅26.1cm、奥行き21.0cm、高さ32.3cm |
マッピング/走行方式 | LDSレーザーSLAM |
バッテリー | 3200mAh、120㎡清掃可能 |
ダストボックス容量 | 350ml |
ゴミ収集ベース容量 | 4L、70日間交換不要 |
吸引力最大 | 2500pa |
騒音 | 45dB(静音モード) |
水拭き | 可、ウェット・ドライ両用市販お掃除シート対応 |
段差乗り越え | 2cm |
禁止エリア設定 | 可 |
マップデータ保存 | 最大10か所 |
スペックは上記の通り。詳細なスペックはK10+の公式やAmazonの販売ページを参照してもらいたいが、スペックとしては最近のロボット掃除機のトレンドを抑えている感じ。特に注目すべきポイントはゴミ収集ベースにより、都度のゴミ捨て作業が不要なところ、ちゃんとSLAMレーザーが搭載されており、部屋のマッピングに搭載されているという事。
ただ、カメラは搭載されていないため、最近のハイエンド機種の様に落ちている障害物を回避したり、カメラで監視するといった機能は無い。
お掃除ロボットは結構ケーブルを巻き込んで止まることがあるので、ぜひ次のモデルでは障害物回避機能を搭載して欲しいところ。
外観
外観や一般的な使い勝手はもうすでにいろんなレビュアーがレビューしているので詳しいところは割愛したい。
が、今まで使っていたルーロミニとの比較ができればと・・・
ルーロミニはコンパクトさを追求した三角形の形状だったが、K10+は一般的な丸形形状。ただ、椅子の間等を通過する時に重要となる直径はルーロミニは24.9mmなのでK10+の方が1mmだけではあるが小型になっている。
高さはSLAMレーザー分K10+の方が高くなっている。これは最近のロボット掃除機のがほとんどそうだが、昔に比べてロボット掃除機の高さが高くなっている。
そのため、昔のルンバやルーロ等のお掃除ロボットの高さに合わせて家具をそろえている場合、この高さがが問題なるかもしれない。
実際、私の家ではルーロミニはベッド下に潜って掃除をしていたが、K10+は潜れなくなってしまった。あと数mmなんだけどな。
ダストボックスの容量はもっと小さくても途中で息継ぎしにすればいいのだから、もう少し高さ方向こだわって欲しいなというのが率直な感想。
裏面については特に特徴的な部分は無いが、他のロボット掃除機と異なる点としては、恐らくサイズの関係だとは思うが、メインブラシの位置が他のロボット掃除機に比べて後方にあること。この位置の場合サイドブラシが掻き出したホコリを車輪が踏んでいってしまうなぁと感じた。
ルーロミニはメインブラシが本体前方に設置されている。
こう比較すると各社結構ロボット掃除機の設計に個性が見えるのが面白い。
本記事執筆中に気づいたが、ルーロミニはバッテリーの交換がネジで可能な作りになっているが、K10+は簡単にはできない様子。
まあ保証期間が切れてバッテリーがヘタって来る自分にはもっと良い新しい機種が出てるからそれに交換かな・・・?
ちなみに、公式サイトに自分での交換はご遠慮くださいとしっかりと書いてあった。
充電器込みのサイズ感
K10+は自動ゴミ収集ベースが付いている為、必然的に充電スペースが大きくなる。
ルーロミニと比較して10cmほど充電中の奥行きが増している為、元々狭いスペースにお掃除ロボットを配置している人は注意が必要。もちろん自動ゴミ収集ベースが搭載されているので高さ方向にもスペースが必要となっている。
日本の狭い家、特に我が家の様な賃貸の場合、ロボット掃除機の置き場にはかなり悩むことになると思う。私の場合は置く場所がなので今までルーロミニを置いていた場所にK10+を設置したが、妻は設置スペースが大きくなってしまったからか、良くK10+を蹴飛ばしてしまっている。
ただ、ルーロミニの時もそうだったが、少しぐらい動かしてしまっても再度自分で充電スペースに戻ってくれる。
最近はどのメーカーもお掃除ロボットの充電器は大きくなっているので、家を建てるときや家具を設置する時は十分に広いスペースを取っておきたいところ。
K10+を実際に使ってみて
さて、ここまで長い前置きを書いておいて、ここから実際に使ってみての感想や気づいたことを書いていきたいと思う。
小は大を兼ねる。ロボット掃除機においては
このロボットの最大の売りである、「小さいこと」はやはりロボット掃除機においてはかなりのメリットになると感じた。
私の家の家具だとおそらく通常のルンバやRoborockの掃除機だと椅子の下などは掃除できなかっただろう。まあただルーロミニの時も結構この辺りは掃除できていましたが。。
高さ方向も、前述の通り若干高くなっているが私の家の家具配置だと潜って掃除してくれている。
マッピング機能は優秀。だけどそれ意外のセンサーは・・・?
マッピング機能については、SLAMレーザーでかなり優秀。初回の掃除でかなりいい感じに部屋のマッピングをしてくれる。部屋のマッピングをすることでロボット掃除機が自身の位置を把握し、効率よく掃除をしてくれる。
ここはランダム走行をしていたブラーバとは大きな違い。ブラーバはいつまでたっても掃除しない部分が発生したり、最終的には掃除できないと言った箇所が発生していたが、K10+はそれが無い。
また、部屋のマッピングは一度作ったらおしまい。ではなく掃除の度にマップの更新をしている様子。なのでドアを開けたり、踏み台が移動していたりするとマップが変わっている。のだが。。。
このマッピング再生成に何か条件があるのか、K10+がめちゃくちゃおかしな動きをすることがある。しかも結構気になる頻度で。
私が考えるに、K10+が掃除中はSLAMレーザーで障害物の検知をおこなっているが、部屋指定掃除などでK10+が掃除をせずに”移動”する時、SLAMレーザーが働いていないのではないかと思う。
縦動画で申し訳ないが、こんな感じでSLAMレーザーで認識していれば明らかによけられるであろうこの扉をガンガンぶち当てて閉めてしまっている。
そもそも、こんなにガンガンぶち当たるって超音波センサはちゃんと働いているのだろうか・・?
ちょっと気になるところとして、K10+は衝突防止に使っていると思われるセンサが中央と本体左側にしか付いていない。そのせいでまともに超音波センタが使えていないのではなかろうか・・?
かと思ったら家具に当たらずにすれすれを走行したりと挙動がかなり謎。一度ぶつかると決めたら徹底的にぶつかってガシガシ言うようなそんなプログラムが組まれているようだ。
充電スポットの前には障害物厳禁
それなりコンパクトになっている充電スポットだが、正面方向に障害物は厳禁らしい。
K10+が小型なので入りこめる隙間があっても、充電スポットに入るための一定の軌道があるようで、その軌道上に障害物があるとうまく充電されない。
Amazonのレビューにも書き込みがったが、充電スポットの周りはある程度余裕がないと自身位置取得ができなくなるようで、自分の位置が分からなくなると掃除ができないらしい。
確かに、私が試したところ初期の位置取得ができない場合、全く掃除を始めてくれないようで、アプリから新しいマップ情報の生成をする必要がある。この辺りはもうちょっと周りを走行してみるとか、工夫が欲しいなという感じ。
ゴミ自動収集ベースめちゃ便利!これからのロボット掃除機に必須
ルーロミニからの乗り換えで大きく変わったのはレーダーによる部屋情報取得と、ゴミ自動収集ベースとなる。
このゴミ自動収集機能はかなり便利機能で、毎回ゴミを捨てるのはかなりストレスフリーになる。
本体のダストボックスは天面のパネルを外さないといけない仕組みだが、ゴミ自動収集機能で十分吸い取ってくれるため、基本は本体のダストボックスは触ることは無さそう。
ゴミ自動収集の音はかなりの爆音で、深夜帯の使用は難しい。ただ、これについてはSwichiBotのアプリから自動収集を行わない時間などを制御できるので、昼間の誰もいないタイミングで起動するなどの設定ができる。
今後ロボット掃除機を買う人はゴミ自動収集ベースは必須かな。
苦手な段差がある模様
1週間ほど使用してみて、この機種はどうも落下センサがあまり優秀ではないのではと感じた。
というか、やっぱりSLAMレーザー以外あまり優秀じゃないような・・・
我が家のお風呂は写真のように引き戸で2段階に段差があるような扉になっている。この1段目の浅い段差を段差と認識せずに乗り越えてしまいお風呂に落下するといったトラブルが度々発生した。どうやらK10+はこういう中途半端な段差は認識できずに落ちてしまうのだろう。
こちらはお風呂場の扉付近を侵入禁止エリアに設定することで落下を防ぐことができる。
アプリの出来は上々
SwichiBotのアプリは使いやすく、機能も充実していると感じている。特に操作に悩むことは無い。ただ、他の掃除ロボットのアプリを使った経験はないので、比較はできないが・・・
アプリはほかのSwichiBotのアプリと共通のアプリで、K10+を選択すると専用のUIに遷移するといった感じ。
本体ボタンをクリックすることで掃除をすることもできるが、部屋の指定や掃除の回数などを設定することはできない為、基本はアプリから操作することになる。
快調に使えているアプリだが、初回設定だけは若干手間取った。何回かトライしているうちに設定できたが、どうやらSwichiBotのサーバに上手くアクセスできなかったようだ。私が試した時はプライムデーでSwichiBotのセールもしていたし、アクセスが多かったのかな?
いかんせんこのお掃除ロボットはネットワークへの接続が必須なのでアプリが対応しなくなった時、ロボット掃除機がどうなるかは心配な要素ではある。(ほかの今時のロボット掃除機も同じかな。)
水拭き機能はおまけ程度
K10+は本体が小さいため一般的な水タンクを用いた水拭き機能は無い。
その代わりメインブラシ部分にお掃除シートを取り付けることで水拭きができるというアイディア機能がK10+には搭載されている。
ただこの機能には複数の問題点と、気になるところがある。まずはこの純正のお掃除シートだが、めちゃめちゃ薄い。
ぺらっぺらのウェットティッシュなので一瞬で乾いてしまう。
水拭き用のブラケットに装着したらこんな感じ。薄すぎて透けてしまっている。
本体に装着するとこんな感じで、ここでもさらに気になるポイントが
こんな感じで車輪とのクリアランスが無さすぎて取り付け方が甘いと車輪に巻き込んでしまう。
この水拭きモードは使い勝手が微妙だなというのが正直な感想。
ちなみに市販のクイックルワイパーも取り付け可能。クイックルワイパーの方が厚手なので水分がより多く含まれている。
しかし我が家では水拭きはまだしばらくブラーバに続投をしてもらうことにした。そもそもブラーバはお掃除シートを押し付けて走行するのでしっかりと拭き掃除をしてくれる。K10+は本体の体重をお掃除シートに押し付けるような掃除方法ではないのでやはり水拭き能力には不満が残る。
メインブラシの耐久度は、、、微妙
ルーロミニを使っていた時はメインブラシを時々洗浄はしていたが、破損するといったことは無かった。
K10+は早速メインブラシが破損してしまった。
これは私の不注意だが、子どもが遊んでいたレゴブロックを巻き込んでしまってメインブラシで詰まってしまっていた。そのせいでメインブラシのゴムに亀裂が入ってしまっている。
ルーロミニはメインブラシにこのようなゴム素材を使っていなかったので巻き込んだとしてもブラシの毛がぼさぼさになる程度だったが、K10+では異物混入は破損に繋がってしまうので掃除する前によく注意が必要。
ちなみに、まだ発売されていないがメインブラシは単品でも消耗品として購入できるようだ。ルーロミニよりも安いので定期的に交換して使っていくのがベストだと思う。
語らないわけにはいかないMakuake騒動
このK10+は2023年7月のタイミングだとMakuakeというクラウドファンディングサイトでしか発売していないし、Makuakeでのファンディング価格が一番安いという状態。。のはずだった。が、なんとAmazonのプライムデーでMakuake価格よりも安くしかも支援者よりも早くK10+が到着してしまうという事態が発生してしまった。
まあ私は一度払ってしまった金額についてあまり見直さない性格なので気にしていなかったのだが、これに対してMakuakeの支援者が炎上。某ガレソにも取り上げられるという事態になってしまっている。
この騒動を納めるべく、SwitchBotは言い訳とお詫びとして保証を2年から3年に延ばすという対応を行っているがそれでも炎上は収まっていない様子。
コメント数も300を迫る数となってしまっている。
当初はあまり気にしていなかったが、このMakuake騒動のSwitchBotの対応はあまり良いとは言えず、サポートもつながらない、しかも返答内容が意味不明という状態らしい。
私も保証期間について質問のメールをしたが1週間たっても全く返事は無い。
着飾っていはいるがSwitchBotはあくまでも中国の企業。日本の家電メーカーの様なサポートは期待してはダメなのかもしれない。
ちなみに、この炎上前だがK10+は発表当時からYoutuberに配りまくってヨイショ動画を作らせまくっていたのは私も気になっていた。
お掃除ロボット界隈は提供がかなり多いらしいが、その分広告費として製品価格に上乗せされているわけなので、どうなのかなぁと感じた。
まとめ
良いところ
・本体が小型で日本の狭い部屋にぴったり
・小型だが今どきのトレンドを抑えた機能
・マップ生成は効率的に掃除をしてくれる
気になるところ
・時々挙動がおかしくてバカになる
・水拭きモードはおまけ程度
K10+は結構絶賛の記事が多かったのであえて気になるポイントを多く書いてみた。
そもそも私は小型のお掃除ロボットをすでに使用していたのでお掃除ロボットが小型という事についてはあまり加点になっていない。
ただ、私としては便利良く使っていることは間違いない。騒動はあったけど、賃貸の様に部屋が小さ目の人がお掃除ロボットに迷っているのであればぜひこの機種をおすすめだろう。。
アップデートなどでもう少し賢い挙動になることを祈りつつ、レビューを締めたいと思う。
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